『このコラムは、年6回パートナー企業様向けに発行しているリーフレット、「LANDMASTER NEWS」に掲載されたものです。』
6月1日(水)の日本経済新聞の朝刊に「アパート空室率 急上昇」の記事が掲載されました。記事をご覧になり、こんなに首都圏の空室率が高いのかと驚いた方も多いと思います。特に神奈川県の空室率の伸びは脅威的です。35%の空室ということは平均で65%の賃料売上ということになりますので、不動産賃貸経営自体が困難な物件も多いのではないでしょうか?
総務省統計局も5年に1度民間の賃貸住宅に於ける空室率の調査を発表しています。調査方法に違いがあり一概には言えませんが、平成25年の調査結果を見ると神奈川県の空室率は、21.6%ですので3年程で13%以上の上昇です。
空室の原因は以前このコラムでも書きましたが、相続税対策のための新築アパートの過剰な建設です。西欧では多くの国で、10年間の「住宅需要」「住宅建設見込み」を推計し、それを基に住宅政策を決定し、各国の世帯数あたりの新築建設戸数を5%~10%に制限しているそうです。日本に於いては全世帯数の15%以上の新築住宅が10年間で建設されています。
日本でもそろそろ住宅政策を根本から考え直す必要があると言えるのではないでしょうか。